KNOPPIX(クノーピクス)

    1. Debian GNU/Linux
    2. KNOPPIX
      1. はじめに
      2. ISOイメージ
      3. 再起起動のための保存
      4. 既存ファイルの編集
      5. Services
      6. 起動HDD丸ごとコピー
      7. Tips
      8. 補記
    3. 白箱/玄箱

はじめに                ▲ top

ここでKNOPPIXにふれるのは、思いが二つあります。一つは、他のディストリビューションサーバのトラブルの際、シングルブートでなく、この1CD Linux KNOPPIXで起動させ、ファイル修正をしてサーバトラブルを回避した記憶があります。それから機会があれば、この KNOPPIXをいろいろ試してみたいと考えていました。いまひとつはKNOPPIXが、Debian GNU/Linuxによって基本的に構成されている、ということです。
ここでわたしが使用したのは、ドイツのKlaus Knopper氏がDebian GNU/Linuxをベースに開発し、独立行政法人 産業技術総合研究所が日本語化して公開している、KNOPPIX 4.0.2です。


ISOイメージ 3.99GB(08.06.14)                ▲ top

最新のDVD版は「KNOPPIX5.3.1DVD日本語版(LCAT対応) 4.3GB」なのだが、このISOイメージをWindows の Internet Explorer でダウンロードしようとすると「3.99GB」で止まってしまう。たぶんどこかで容量制限がかかっているのだろう。これをFirefoxでダウンロードするとうまくいく。ただこれだけのことだが、回線のトラブルだと思い少々てこずったのでメモまで。

再起動のための保存                ▲ top

KNOPPIXは 1CD Linuxです。CD-ROMから起動させると、それだけでいろいろできます。ですが「作業したデータ等はどうして処理をするのだろう」というのが、わたしのKNOPPIXへの第一歩でした。
まず、KNOPPIXは起動すると、ログインユーザが「KNOPPIX」でXが立ち上がります。ここで「KDEメニュー」→「KNOPPIX」→「Root shell」を立ち上げての作業です。
箇条書きにしてみます。

1, OS設定ファイルを保存するには「KDEメニュー」→「KNOPPIX」→「Configure」→「KNOPPIXの設定を保存」を選択
1, 対話形式で場所を選択、決定します。ここではHDDを指定
1. 保存先が仮りに/mnt/hda5 であるなら、起動、再起動の際、「boot: knoppix myconfig=/mnt/hda5」を明記。設定を読み込みKNOPPIXが起動
          保存場所に「configs.tb2」と「knoppix.sh」ができる
1, ファイルなどの作成データは、ホームディレクトリを作成して保存
1, ホームディレクトリを作成は「KDEメニュー」→「KNOPPIX」→「Configure」→「継続的なKNOPPIXのイメージを作成する」を選択
1, 対話形式で場所を決定します。ここではHDDを指定
1, パスワードを20字以上で作成
1, rebootで再起動の最中、このホームディレクトリ使うかとの選択画面。上書き指定もチェック。パスワードを入力して「yes」
          保存場所に「knoppix.img」ができる

このようにしてデータやファイルは継続されます。これらの保存先の選択はHDDだけでなく、フロッピーやUSBフラッシュメモリも選択できるようになっています。なお再起動後、作業が終って、設定が「KNOPPIXの設定を保存」場所に上書きされると思われたのですが、どうも毎回「KDEメニュー」→「KNOPPIX」→「Configure」→「KNOPPIXの設定を保存」を選択で変更が反映されるように、いまのところ思われます。つまり、起動プロンプトで「上書き」を設定したのですが、これがなんだったのか理解できていないというわけです。(06.05.26)
少しだけあれこれさわって分かったことは、boot時の上書き設定は「継続的なKNOPPIXのイメージを作成する」で作成した、いわゆる「ホームディレクトリ」が自動更新されるということです。OS設定変更は、そのつど手動で更新しないとダメ、ということでしょう。いろいろありますが、KNOPPIXの起動時に、

boot: knoppix myconfig=scan home=scan

と、パラメータを入力し、「overwrite」にチェックを入れておく、というのはいかがでしょうか。(06.05.27)

後日談になります。
上記のbootオプションは、例えば、

boot: knoppix myconfig=/mnt/sda home=/dev/sda

と、具体的に記述することでもできると「保存」作業段階に画面に表示されました。で、上記のように具体性を試して見たのですがうまく行きませんでした。
このように具体的に記述する場合は「保存」領域が複数ある場合ではないでしょうか?例えば/dev/hdaと/dev/sdaといった具合に。上記はUSBフラッシュメモリの保存領域を呼び出す場合です。しかし、これではうまくいきませんでした。そこで、

boot: knoppix myconfig=/mnt/sda home=/mnt/sda

として起動することで、「KNOPPIXの設定を保存」ができデータは継続できました。さて、これはどういうことなのか?やがてハッキリさせなければなりません。(06.05.31)


既存ファイルの編集                ▲ top

ここでの想定は、既存のサーバ機が起動しなくなり、1CD Linux KNOPPIXで起動させ、既存のサーバ機のファイルなりを編集して、復旧しようという作業です。
この作業はなんら困難が伴うものではありません。注意することは、KNOPPIXが立ち上がると、X Windowsが起動し、デフォルト総合ディスクトップ環境のKDEが立ち上がることです。このGUI環境はクライアント「KNOPPIX」のものだということです。このディスクトップ上で、例えば「hda1」をマウスでクリックしてマウントすると、ファイルの編集ができなくなります。つまり、viでroot所有の/mnt/hda1/etc下のファイルを、クライアントKNOPPIXが編集することになり、保存できません。たとえこの段階で、root shellプロンプトを立ち上げて作業をしたとしても、この/mnt/hda1はすでにクライアントKNOPPIXがマウントしているので編集、保存ができません。
ポイントは、まずroot shellプロンプトを立ち上げて、コマンドで、

# mount /mnt/hda1
# cd /mnt/hda1/etc
# vi hosts.allow

とすることで、ファイルの保存、編集が可能です。予測に反して、ログインもせずにGUI環境が出現するので、勘違いを起こしやすいところです。わたしだけなのかも知れませんが、これでわたしは片昼はまってしまい、数回再起動を繰り返してしまいました。(06.05.28)


Services                ▲ top

ssh

[KNOPPIX]→[Services]→[Start SSH Server]

この処置で再起動すると、再びこの処置をしないとsshは利用できない。


起動HDD丸ごとコピー (08.06.13)                ▲ top

WindowsXPもクライアント機として使っているのですが、このPCにはRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)機能がありません。必要なファイルやデータはUSB接続のフラッシュメモリなどに保存したりしています。年月が経つと必要なデータだけでなく、設定ファイルやいろいろなものがありそうなので、起動HDD自体を丸ごとコピーして万が一のために確保しておきたい、となるのは当然の流れです。HDDの寿命やらで起動しなくなり、新しいHDDに再インストールしなければならない、などと考えただけで嫌になってしまいます。実は過日痛い目をみての、順調な現状をなんとかしておきたいとなった次第なのですが。
目的は単純です。WindowsXPの起動HDDを丸ごとコピーして、確保しておきたい。
ここではKNOPPIX DVDを使っての手順です。インターネットの検索でみると有料のソフトが多々あるようですが、経費のかからない方法ということで。
手順は簡単です。概要は、起動HDDは自分自身をコピーできないので、目的機をKNOPPIX CDかDVDで起動し「dd」コマンドで全体を新しく用意したHDDにコピーするというものです。

1, WindowsXP機を「KNOPPIX」DVDで起動
1, 立ち上がったらUSB接続アダプターで新HDDを接続
1, $ su - コマンドで root になる
1. 新HDDやその他を「fdisk -l」コマンドなどで確認しておく
1, 以下のコマンドをうつ

root@Knoppix:~# dd if=/dev/hda of=/dev/sda bs=4096
40021632+0 records in
40021632+0 records out
163928604672 bytes (164 GB) copied, 6130.12 s, 26.7 MB/s
root@Knoppix:~#

上記のコマンドで作業を終え、新旧HDDを物理的に交換して、無事起動できました。
旧HDDは40GB、新HDDは160GBでこのそれぞれのHDDメーカは異なります。「dd」の所要時間は約二時間程でした。
MBR(Master Boot Record)はどうなるんだろうと、少々心配していたのですが問題ありませんでした。また、旧HDD(40GB)はCディスクだけでしたので、新HDD(160GB)で起動した後、Windowsでの作業でDディスクを作成し、新HDDの160GBを有効に活用できるようになりました。
この他、参考になることといえば、上記コマンドでわたしの場合はうまくいったのですが、以下のようなオプションもありました。

root@Knoppix:~# dd if=/dev/hda of=/dev/sda bs=4096 conv=noerror

オプション「conv=noerror」は「エラーがあっても無視して続ける」ことになるようです。これは試していません。
また、作業は新HDDをUSB接続機器を使って行いましたが、新HDDをプライマリかセカンダリの、マスターかスレーブで、IDE(Integrated Drive Electronics)接続することでま可能でしょう。Serial ATA接続は試していません。
こうして他のOSインストール済のPC、RAID機能のないHDDも試してみようと考えています。なお、参考にさせていただいたサイトを下記「補記」に記載しました。参照をお願いします。


Tips                ▲ top

コンソールモード
コンソールモードで起動するbootオプション。

boot: knoppix 2 noswap lang=ja

このTipsは @IT - アットマーク・アイティ から引用しました。この他にもTipsがありました。参照下さい。



補記

《 ■ 参照URL   ※サイト内参照ページ    引用、参照書籍 ■ 》
独立行政法人 産業技術総合研究所
@IT - アットマーク・アイティ
Linux ユーザのためのデータ救出
ddコマンドでHDDまるごとコピー
『KNOPPIXではじめるLinux入門 』 著/内田法道 刊/秀和システム

* このページの作成にあたり、上記に掲げたURLや書籍を参考にしました。謝意を表します。具体的な引用については明記しました。内容の間違いや、誤字は筆者の責任であり、関係する参照先の責任ではありません


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